この記事を読まれている方は、仕事などでアンケートを作成している、もしくはこれからアンケートを作成しようとしている方かと思います。
そこで、本コラムではアンケートフォームを作成する際に気をつけたいことをまとめてみました。
まずは、アンケート作成にあたり一番重要なことですが、何のためにアンケートをとるのかをはっきりさせます。
「そんなの当然だろ。」と思いますが、いざアンケートを作成し始めると、本来の目的以外の質問がどんどん増えていってしまいます。
アンケートをとるからには、特別な事情がない限りなるべく多くの方に回答してほしいはずです。
そして、基本的には質問の数が多くなればなるほど、アンケートへの回答率は減っていく傾向にあります。
では、事例を使ってアンケート作成のポイントを見ていきましょう。
上司から下記のようなリクエストがきたことを想定してアンケートを作成します。
「セミナー開催後の満足度調査のためにアンケートを実施してほしい」
一見、特に何の変哲も無いセミナー後のよくあるアンケートですね。
各ポイントごとに、実際のアンケートフォームの内容を改善してみます。
今回のアンケートの表向きの目的は、実施したセミナーをお客様が満足してくれたかどうかになりますが、このアンケートを通して本当に確認したいことは、別にある場合が多いです。
例えば、次回セミナーを再度開催する際の改善点はどこか、セミナーにきたお客様から見込み客を絞り込んでアプローチのために使いたいといったことなどです。
アンケートを作成する際に、この本来の目的を意識して作成をしないと意味のないアンケートになってしまったり、不要な質問が多くなり回答率が下がってしまう原因になります。
本来の目的は、アンケートを行う際の状況により異なりますが、今回のコラムでは、一旦次回セミナーをする際の改善点はどこか、セミナーのコンテンツは変更した方が良いのかを確認するためということにします。
ネットで検索するとアンケートのサンプルが複数見つかります。
どんなアンケートをしていいかわからないと、こういったサンプルをそのまま使って、内容だけ少し修正することが多いです。
その際に、それっぽい質問であってもアンケートの目的に全く合っていないものは外しましょう。
何度も書きますが、質問の数が多くなればなるほど、アンケートへの回答率は減っていくので、可能な限り質問は減らします。
今回のアンケートでは、
「セミナーへはどなたといらっしゃいましたか?」
「セミナーへはどういった交通手段で来られましたか?」
等の質問が含まれています。もちろんこういった質問が必要な場合もあります。
例えば、自動車で来られる方が多い場合は、近くに駐車場を準備した方が良いかな。とか、一緒に来られる方によってセミナーの満足度は変わるのかを分析したい場合であれば必要な質問になります。
ただし、回答をみて何となく傾向を見る程度の質問であれば、思い切って減らしてしまいましょう。
また、
「セミナー会場はいかがでしたか?」
の質問については、次回、セミナー会場を変更することも検討しているのであれば必要な質問かもしれませんが、次回のセミナーも同じ場所で開催が決まっているようであれば、不満が多い場合でもどうしようもないので、外してしまっても良いかと思います。
逆に極端にセミナー会場に問題がある場合には、別に「セミナーに対する改善点」のフリー回答の項目を準備しておけばどうすれば今の会場でも満足できるのかの改善案を記入してくれる方もいるかと思います。
まずは、緊急で連絡を取る必要がなければ電話番号の項目はいらないです。
任意項目にしてある住所の項目も、基本的には不要かと思います。
また、よく名前の他にフリガナの項目があったり、姓と名を分けて作成されるフォームを見ることが多いですが、メールでの対応であれば、通常「お名前」の一つの項目のみで十分かと思います。
姓と名を分けているのは、会員登録のためのフォームでデータベースへ姓と名を別々に格納する必要がある場合のものなので、アンケートの際には、特別な事情がない限りは特に分ける必要はないかと思います。
性別についても、何となく質問項目に追加されることが多いですが、性別による満足度の影響を分析したい場合などではなければ外してしまって良いかと思います。
さらに、今回の場合は、次回のセミナーの改善点を見つけ出すためのアンケートなので、名前やメールアドレスすらもいらない場合もあるかと思います。
アンケートの回答に対して特定の個人と紐付けをする必要がなければ、できる限り質問から外しましょう。
上記、ポイントを踏まえてアンケートフォームの内容を変更した結果がこちらです。
だいぶスッキリしたアンケートになりました。
今回最終的には、
「セミナーを知ったきっかけを教えてください」
「セミナーに参加されたのは何回目ですか」
の項目についてはそのままにしました。
セミナーを知ったきっかけについては、次回のセミナーの告知方法について効果があったものを知るために残しました。
また、参加回数によってコンテンツの内容の満足度が異なる可能性が高いためこちらの項目も残しましたが、場合によっては外してしまって良い場合もあるかと思います。
今回の改善は、あくまで一つの参考です。
基本的には、アンケートを取る目的や状況等によって必要となる項目は変わって行きますので、上記ポイントを確認しつつアンケートの作成を行なってみてください。