アンケートは、回答者の意見や動向を把握するための大切な手段の1つです。
ですが、質問の仕方や選択肢の種類、回答者側の心理状況などが原因で、調査結果に歪みをもたらすことがあり、そうなると正確な回答収集が難しいことも。
そこで今回は、アンケート調査での歪みを回避する方法を解説いたします。
これからアンケート調査を進めたい方、またはアンケート調査を進めたものの、うまく成果をあげられなかった方の参考になれば幸いです。
アンケート作成者にそのつもりはなくとも、回答者を無意識に 決まった回答へ誘導してしまうことがあります。
例えば、 「今回の商品に満足していますか?」という質問に対して、選択肢が「はい」「いいえ」の2択しかないとします。
極端な例ですが、このように選択肢が限定されている場合、回答者はポジティブな反応をする可能性が高く、実際の評価と結びつかないおそれがあります。
この場合は、「はい」「いいえ」の二択ではなく、「非常に満足」「まあ満足」「ふつう」「やや不満」「非常に不満」など、選択肢を幅広く用意しましょう。
「やや不満」「非常に不満」を選択した回答者には、さらにテキスト入力式の質問を用意して、その理由を問うのも良いかと思います。
「あなたは普段、スマホとiPadを使用しますか?」という質問に対して、選択肢が「はい」「いいえ」の場合。
「スマホ」と「iPad」を使用しているか、ダブルで質問しています。
スマホは使っているがiPadは使っていないなど、回答がそれぞれ異なる場合、回答者はどう回答したら良いのか分からないので、正確な回答結果が得られない可能性があります。
正確な情報を得るために、最初から質問を分けるなどの対策が必要です。
専門用語や難しい言葉を使用することによって、適当に回答選択する可能性が高まります。
【悪い例】「今回の商品のユーザビリティはいかがでしたか?」
【良い例】「今回の商品の使い心地はいかがでしたか?」
誰が見ても分かりやすく、理解しやすい言葉で質問を作成しましょう。
「今の環境に、このまま身をおきたいと言えないこともない」
この文章での問いかけを見てどう思いますか?
二重否定文にすることで、文章に柔らかいイメージを持たせることが出来ますが、アンケートでは使用しないことをおすすめします。
いかにわかりやすく質問を問いかけるかで、回答の歪みを防ぐことができます。
短く端的な質問にしたほうが良いでしょう。
回答者は、世間的に良しとされる回答を選択することがあります。
また、質問者に対して良く思われたいという気持ちから、真実とは異なる意見を述べることも。
出来る限り忖度なしで回答してもらうための方法をいくつか紹介します。
アンケートを実施する目的をお伝えした上で、回答がどのように活用されるのかしっかりと説明することで、回答者の協力を得やすくなります。
アンケート説明文に、「調査結果は、目的以外に使用しません」などと記載しておくのも効果的です。
アンケート内容によりますが、個人が特定できるような情報を収集する必要がなければ、氏名や住所、連絡先などの質問を排除し、本音を言いやすいアンケート作成を心がけることが大切です。
【悪い例】「この商品は素晴らしいと思いますか?」
質問自体に「素晴らしい」などの決まった言葉を使用すると、回答者はその言葉につられて回答する恐れがあります。
【良い例】「この商品についてどう思いますか?」
回答者側の判断で回答できるような問い方なので、回答者は率直な意見を述べることができます。
1~5でご紹介した歪みが生じる原因を未然に防ぎ、信頼できる回答を得るためには、アンケートのテスト実施が欠かせません。
アンケートが分かりやすく、回答しやすいかを確認するために、協力者に試してもらいましょう。
アンケート作成者では気付かなかった 質問の意図が分かりにくい部分や、回答しづらい箇所を見つけ出し、適切に修正することで、歪みがなく質の高い回答を得ることができます。
アンケート作成は簡単に行える一方で、意外と奥が深いため、正確な回答結果が得られない可能性が高まります。
誰が見ても矛盾がなくわかりやすい、中立的な問いかけを心がけることが大切です。
今回紹介したポイントを意識して、ぜひアンケート作成にお役立てください。
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